桜花賞 思い出のレース 2009年 ブエナビスタ

父はダービー、ジャパンカップなどGⅠ5勝のスペシャルウィーク。

母は現役時代、阪神3歳牝馬Sを制し、繁殖ではアドマイヤジャパンやアドマイラオーラを輩出した名牝ビワハイジ。

母の父カーリアンという血統。

2008年10月26日京都、のちに5頭の重賞勝利馬が誕生する伝説の新馬戦を、アンライバルド、リーチザクラウンに続く3着。

続く11月15日、京都の未勝利戦を3馬身差の快勝。

続いて抽選を突破し、阪神ジュベナイルフィリーズに1勝馬ながら1番人気で駒を進めました。

道中後方3番手を進んだブエナビスタは、直線で大外から追い上げ、残り200メートルで前の全馬を差し切り、2着馬に2馬身半差の圧勝。

母ビワハイジとの母子制覇を達成し、ただ者ならぬ圧巻ぶりでファンの心を一気に鷲掴み。

この年JRA賞最優秀2歳牝馬に選出されました。

3歳初戦のチューリップ賞を単勝1.1倍の圧倒的1番人気に応え、2着サクラミモザに1と4分の1馬身差で勝利、本番の桜花賞も1.2倍の1番人気で迎えることに。

ここでブエナビスタの前に立ちはだかるのがレッドディザイア。

新馬戦、エルフィンSと2連勝で桜花賞に参戦する最初のライバル。

道中2頭はともに後方集団で進み、ラスト600メートルの上がり勝負に突入。

先に抜け出したのはレッドディザイア。

しかしそれはたった一瞬。

大外から並びかけたブエナビスタがあっと言う間に抜き去ると、メンバー最速の33秒3の末脚で差し切り勝ち。

母の届かなかった桜の栄冠を手にしたのでした。

ブエナビスタはその後オークスも制覇しクラシック牝馬2冠を達成。

2011年の有馬記念で引退するまでの4年間、父スペシャルウィークと同じく多くのライバルたちとしのぎを削り、無事之名馬を体現し、栄冠と惜敗を繰り返しながら主役として君臨。

最後には必ず伸びてくる末脚で負けてもなおその強さを示し、彼女がファンの目に焼きつけた景色は、その名の通りまさしく絶景でありました。

 

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